使用済燃料の再処理で回収されたウランを原料として235Uの濃縮を行うこと。軽水炉の使用済燃料を再処理することにより回収されたウラン(回収ウラン)の235U濃度は、天然ウランと同程度かそれ以上である。そこで、濃縮ウランを製造するための原料としては天然ウランと同等以上の価値を有しているので、将来的にはこれを再濃縮して天然ウランの消費量を低減することが計画されている。ただし、天然ウランとは物性、不純物等が異なるため、独自のUF6転換プロセスが必要である。また、遠心分離法等による再濃縮プロセスでは原子炉内で燃焼中に生成した234U、236Uも製品側に多く移行する。234Uはα放射体であり、236Uは中性子吸収断面積が大きく炉内反応度に影響するので、燃料の製造・利用に際してはこれらの点に配慮が必要とされる。