一定期間(暦年、年度、四半期)に国内で生産された財・サービスの生産額から、それらの生産に要した中間財・サービスの生産額を控除した額(付加価値額)の合計を国内総生産(GDP:Gross Domestic Product)という。一国の経済規模を表す指標として最もよく用いられる。わが国では1980年代頃までは、「国内」ではなく「国民」が生産した付加価値額の合計を表す国民総生産(GNP:Gross National Product)が用いられたが、世界の趨勢に従ってGDPを使用するようになった。GNPはGDPに海外からの純所得移転を加えたものであり、対外純債権国である日本では純所得移転がプラスになるため、GNPはGDPよりもやや大きい。なお、2000年には国民経済計算の体系変更により国民総生産という指標は無くなり、これと同じ概念の新たな指標として国民総所得(GNI)の推計が行われるようになった。