International Commission on Radiological Protection. 専門家の立場から人及び環境の放射線防護に関する勧告を行う非営利の国際学術組織である。1928年の第2回国際放射線医学会総会でその前身が設置され、1950年の第6回総会で現在の名称に変更された。主委員会のほか、第1(放射線の影響)、第2(放射線の線量)、第3(医療の防護)、第4(勧告の適用)及び第5(環境の防護)専門委員会で構成されている。最近は、幅広い意見交換のため、国際シンポジウムを開催するなど、専門家の枠を超えた知見共有活動を進めている。ICRPは、「原子放射線の影響に関する国連科学委員会」の報告等を参考にし、科学的知見に加え放射線防護上の価値判断を下した勧告並びに技術報告を出している。これらは各国の法令策定や防護の実務に活用されている。