欧州連合(European Union:EU)の創設に関する基本条約(通称「マーストリヒト条約」)。1991年、オランダのマーストリヒトで開催された欧州共同体(Europian Community:EC)の首脳会議において、ECの経済・政治統合の推進を目的としたEUの創設に関する基本条約が合意され、1992年に調印、1993年11月に発効した。内容は、経済・通貨同盟の設定(通貨統合、単一通貨ユーロの発行)、共通の外交・安全保障政策(外交・安全保障における欧州一体化)、司法・内務協力(警察協力・難民対策などにおける各国協調)及び欧州市民権(自由な移動、他国からの領事的保護など)などを規定している。その後、1999年に発効したアムステルダム条約(新欧州連合条約)で強化され、2003年に発効したニース条約ではEU加盟国拡大を踏まえた改正が行われている。さらに2009年には、EUの主要機関及び政策決定過程の改革に関するリスボン条約(欧州連合条約及び欧州連合の運営に関する条約)が発効している。