Global Nuclear Energy Partnership. 米国(共和党ブッシュ政権)が2006年2月に提唱した原子力分野の新たな国際協力構想。世界の原子力発電利用を拡大しつつ、放射性廃棄物と核拡散の危険性を減らすことを狙ったもので、先進的な再処理技術と高速炉を技術基盤として早期に開発導入することを前提としている。また、国際的には関係国を米国を含む核燃料供給国と原子力発電国に二分して、再処理や燃料製造は限られた核燃料供給国でのみ行い、原子力発電国はこれを購入するという枠組みを示した。しかし、当初から米国議会の反発が強く、再処理技術開発関連予算が大幅削減されるなど計画は難航していた。さらに、2009年に誕生した民主党オバマ政権はGNEPの国際協力に関する取り組みは継続するが、再処理と高速炉の施設を国内に建設しない方針を示した。こうした状況下で、2010年6月のGNEP運営グループ会合では趣意書を改訂するとともに、名称を「原子力協力のための国際的枠組み」(IFNEC:International Framework for Nuclear Energy Cooperation)とすることが合意された。