水質管理 水化学管理

水化学管理 みずかがくかんり

 種々の機器・システムで使用する水について、用途、目的にあった水質の確保や腐食抑制等のため、不純物の除去や薬品添加など必要な措置を行い管理することを水質管理(水化学管理)という。原子力発電所では、放射性物質の発生量低減化、燃料や原子炉容器等の健全性維持等の観点から水質管理が行われる。原子炉の冷却材に含まれる腐食生成物等の不純物は原子炉容器内で中性子照射を受け、放射性物質となって系統全体に拡がり、放射線レベルの上昇による従業員の被ばくや放射性廃棄物の増加に繋がる。また、原子炉容器内では冷却材の放射線分解による溶存酸素の発生があり応力腐食割れに繋がる可能性がある。これらの対策として、冷却材に含まれる不純物や放射性物質のイオン交換樹脂などによる除去、冷却材への薬品(水素)添加などを行い、pH、電気伝導度、酸素濃度等が規定値内に収まるように管理している。


<登録年月> 2007年10月

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