液化天然ガス(LNG)を需要家へを配送するために液体から気体へ変換する必要がある。この気化変換の際、LNGの持つ冷熱(マイナス160℃の極低温液体が持つ1トンあたり約240kWhのエネルギー)を利用した発電を冷熱発電という。この冷熱は従来海水に捨てられていたが、この発電により無駄なく効率的に利用できる。冷熱発電には(1)海水などでLNGを昇温・気化させた高圧のガスで直接タービンを回す直接膨張方式、(2)フロン、ブタン、プロパンなどの中間熱媒体を海水等を温熱源として気化してタービンを回し発電、LNGを冷熱源として熱媒体の冷却・液化に使う中間媒体ランキンサイクル方式、(3)(1)と(2)の2つの方式を組み合わせたものなどが実用化されている。燃焼を伴わないため、CO2が発生しない発電方式である。