clearance. 一般には、完全な撤去又は排除、森林開拓、基準の充足など多様な意味があるが、原子力分野では放射性物質を含む物の中で、放射性物質の放射能濃度が極めて低く人の健康への影響が無視できる場合に、それを放射性物質として扱わない措置をいう。原子力施設の解体等に際しては多量の固体廃棄物が発生するが、放射性廃棄物として扱う必要のない物を安全かつ合理的に区分し、資源の有効利用を促進する観点からこの措置が導入された。クリアランスを実施するため、クリアランスレベル(人の健康への影響を無視できる放射性物質の濃度)が定められ、解体で発生した資材等について、それに含まれる放射性物質の濃度がクリアランスレベル以下であることを国が確認する検認制度が整備された。なお、解体廃棄物以外に原子力施設において用いた資材一般にこの措置は適用されている。