保障措置とはウランやプルトニウム等の核物質が核兵器製造に用いられることなく、平和目的に限って研究・開発・利用していることを立証するために、原子力施設ごとに核物質の計量管理、封じ込め・監視および査察(国内法上は保障措置検査)を実施する技術的な仕組みである。国は原子炉等規制法に基づき、自ら国内の原子力活動について、この保障措置(国内保障措置)を実施している。核兵器の不拡散に関する条約(NPT)は、非核兵器保有国はIAEAと保障措置協定を締結し、それに従い、国内の原子力活動に係るすべての物質について保障措置を受け入れることを義務付けている。日本がIAEAと締結した保障措置協定(1977年12月発効)およびその追加議定書(1999年12月発効)では、国内のすべての原子力活動は、一部の免除規定による例外を除いて、IAEAの国際保障措置の適用を受け、日本における核物質は国際的に管理されている。これは日本政府が実施する国内保障措置の状況を、IAEAが検認することで行われている。