Tropical Ocean Global Atmosphere Programme TOGA　世界気象機関（WMO）が全体調整を行っている世界気候研究計画（WCRP）の目的は、気候の予測可能性と人間活動の気候への影響を評価するために必要な気候システムおよび気候プロセスの科学的理解の促進と、国連環境開発会議において策定されたアジェンダ21（1992年）の実施への支援である。TOGAは、全球エネルギー・水循環観測計画、気候変動性・予測可能性研究計画、成層圏プロセスとその気候における役割研究計画、気候と雪氷圏計画、海洋表層−低大気圏研究等と並んで、WCRPの調査プロジェクトの一つである。大気と海洋の気候変動現象の予測を目指す研究の必要性は、1982年−83年のエルニーニョ現象を契機に強まり、1985年から1994年までTOGAが実施され、熱帯域の海洋および大気間のシステムと全球の気候との関係に着目し、水温、海流、風速などのデータが得られた。