植生指標

植生指標 しょくせいしひょう

 vegetation index. 植生の有無・多少・活性度を示す指標で、リモートセンシングの多バンドデータから求められる。植生指標にはいくつかの提案があるが、代表的なものにNDVI(Normalized Difference Vegetation Index:正規化植生指標)がある:NDVI=(IR−R)/(IR+R)。ここで、IRは近赤外バンドの反射率、Rは可視の赤バンドの反射率である。IRは植物の葉の細胞構造による反射率の高い近赤外域に対応しており、Rは葉に含まれるクロロフィルによる0.64〜0.67μm付近の強い吸収帯(可視光の赤)に対応している。このため画素に対応する地表上で植物の葉が多い程、NDVIの値は高くなる。数学的にNDVIの取りうる値の範囲は−1〜+1であるが、実際の地表面は−0.1〜+0.7程度である。NDVI以外の指標で、もっとも単純な植生指標は、RとIRの比を取ったRatio Vegetation Indexである。NDVIの欠点は画素内に含まれる非植物(主として土壌)の反射率の違いが考慮されていないことである。このため、土壌の影響を考慮した植生指標が提案されている。


<登録年月> 2007年06月

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