小線源療法

小線源療法 しょうせんげんりょうほう

 小線源療法とは、小さな放射線源を患部に密着あるいは挿入することにより放射線治療を行う方法をいい、歯肉がん、舌がん、脳腫瘍、食道がん、子宮がん、前立腺がん、肺がんなどの治療に用いられている。英語ではブラキテラピー(brachytherapy)という。ブラキ(brachy)とは短いという意味で、放射線源と照射目標との距離が短いことからこのように呼ばれている。放射線治療用の小線源として用いられる放射性同位元素にはコバルト60、ラジウム226、セシウム137、金198、イリジウム192などがあり、形状は用途によって粒状や針状など、さまざまである。このような小線源を、(1)患部の表面に密着させる(歯肉がんや頬粘膜がんの治療など)、(2)臓器の内腔を通す(食道がんや子宮がんの治療など)、(3)病変に直接刺し入れる(舌がんや脳腫瘍の治療など)ことにより患部に極めて近い位置からの治療が可能となる。


<登録年月> 2007年08月

<用語辞書ダウンロード>PDFダウンロード



JAEA JAEAトップページへ ATOMICA ATOMICAトップページへ