Nuclear and Industrial Safety Agency (NISA). 原子力その他のエネルギーに係る安全及び産業保安の確保を図るために、経済産業省の外局である資源エネルギー庁に2001年1月に設置された機関。2011年3月の福島第一原子力発電所事故を受けた安全規制体制の全面的な見直しの一環として廃止された。NISAは本院(経済産業研修所を含む)、原子力保安検査官事務所及び産業保安監督部で構成され、それぞれ以下の役割を担っていた。本院は原子力安全委員会とともに原子力の安全確保についてダブルチェックを行う。また、原子力保安検査官事務所は、原子力発電施設、核燃料サイクル施設に設置され、原子力保安検査官及び原子力防災専門官が常駐し、それぞれの施設に対する安全規制と防災対策を行う。産業保安監督部は全国9か所に設置され、原子力発電所を除く電力、都市ガス、火薬類、高圧ガス、鉱山等に関する安全確保を目的にして、各事業者による自主保安を前提に監督・検査等を実施する。なお、NISAが担っていた原子力安全に係る規制事務は、原子力規制委員会の事務局として2012年9月19日に発足した原子力規制庁に移管された。