活性種

活性種 かっせいしゅ

 活性種(フリーラジカルまたは遊離基ともいう)は、反応性の高い状態にある原子・ 分子やイオンなどをいう。電離性放射線では、そのイオン化作用により照射対象物中に活性種を生成する。活性種は化学反応を起こしやすいが、水が存在すると千分の1秒以内に消滅してしまう。食品や生物には水が含まれているため、主要な生物効果は水が分解して生じる活性酸素による遺伝子(DNA)の酸化切断反応によるものである。水にガンマ線や電子線などの放射線を照射すると、水分子が分解され、酸化力の強いOHラジカルや還元力をもつ水和電子などが生成する。これらの活性種を利用して水中の汚染物質を分解し、浄化する技術が開発されている。また、活性種を用いて 先端デバイス等の表面・界面を高感度・高精度に計測しかつ制御する技術・ ツールが開発されている。


<登録年月> 2007年06月

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