Integrated coal Gasification Combined Cycle:石炭ガス化複合発電(IGCC)とは、微粉炭を1500〜1600℃の高温高圧のガス化炉でCO、H2などの可燃性ガスに転換し、そのガスを燃料としてガスタービンを廻し発電し、さらにその時の排熱を利用して蒸気を発生させ、蒸気タービンを廻して発電することをいう。通常の微粉炭火力での発電効率の約42%に対し、IGCCの場合は約50%の予想値となっており、発電効率で優位性がある。IGCCシステムは、石炭の有効利用によるエネルギーセキュリティーの確保と効率向上による地球温暖化防止対策を両立できるシステムとして国と電力会社が共同で開発を進めている。1990年代の中頃には、福島県いわき市勿来発電所構内で1日200tの石炭をガス化する2万5千kW相当のパイロットプラントの運転が成功し、次に商用機(約600MW)の約1/2の規模に相当する、1日1700tの250MW級IGCC実証機(2007年建設開始予定)へと開発が進められている。