二酸化炭素地中貯留技術 CCS

二酸化炭素地中貯留技術 にさんかたんそちちゅうちょりゅうぎじゅつ

 CCS(Carbon Dioxide Capture and Storage). 火力発電所等における石炭等燃焼後の排気ガスから分離回収した二酸化炭素を地下深部に貯留(封じ込め)する技術をいう。地球温暖化ガスの中で排出量の多いCO2を抑制するために、近年になり二酸化炭素の回収・貯留技術(CCS)の開発の動きが顕著になってきた。CCSは、発生源からCO2を「分離・回収」し「輸送」を経て「貯留・隔離」を行うことで構成される。例として、火力発電所や製鉄所などで発生する大量の排気ガスからCO2を回収し、深さ1000mほどの地中の油井や帯水層に圧入して大気から隔離する技術が挙げられる。この技術は、天然ガスの地下貯蔵や石油増進回収等で蓄積された技術を応用できるので、最も実用的な技術として期待されている。わが国においては、2003年から長岡市の岩野原基地で実証試験が行われ、地下1100mの帯水層にわが国で初めてCO2を貯留し、約1万tの累積圧入量を達成して2005年に試験が終了した。


<登録年月> 2012年12月

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