ケミカルシム

ケミカルシム けみかるしむ

 原子炉冷却材に熱中性子吸収の大きなホウ酸を溶解し、ホウ酸の濃度を調節することにより反応度を制御する方法をいう。加圧水型軽水炉では、原子炉の出力を制御するため炉心に制御棒を挿入すると出力分布にひずみを生じるため、これを緩和するためにケミカルシムを併用している。また、燃料の燃焼に伴う時間的に緩やかな反応度低下に対して補償を行う役割を担っている。なお、沸騰水型軽水炉では一次冷却水が水と蒸気の二相流となり、溶解物が析出する可能性があるのでケミカルシムは行わず、再循環流量の調整等によって出力制御を行う。


<登録年月> 2010年12月

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