Safety of Life at Sea 海上人命安全条約は通常、SOLAS条約とよばれている。1912年(明治45年)4月夜半、世界最大級の英国籍旅客船タイタニック号が、北大西洋上で米国への処女航海中、流氷と衝突し沈没、多数の犠牲者を出した。この海難事故を契機として、それまで各国がそれぞれの国内法で規制していた船舶の安全に関する措置を国際条約の形で取り決めるべきとの気運が高まり、1914年1月にロンドンにおいて国際会議が開催され、「1914年の海上における人命の安全のための国際条約」として採択された。これが「SOLAS条約=海上人命安全条約」で、その後も時代に即して改正が計られ、2004年現在146ヶ国が批准している。また、2004年には2001年のアメリカ同時多発テロを契機に、国際テロの阻止を目的として船舶および港湾施設の設備や保安体制などの強化義務が盛り込まれた。