六フッ化ウラン

六フッ化ウラン ろくふっかうらん

 uranium hexafluoride ウラン燃料の成型加工用原料は、天然ウランの六フッ化ウラン、濃縮されたあとの濃縮六フッ化ウランおよび六フッ化ウランから再転換された濃縮二酸化ウランである。六フッ化ウランは、常温では固体で無色の結晶である。56.5℃で昇華し気体になるので、ウランの同位体分離(ウラン濃縮)に用いられる。酸素や空気とは反応しないで比較的安定であるが、水と激しく反応しフッ化水素を生ずる。このフッ化水素は激しい腐食性をもっており、生体への毒性も極めて強い。したがって、六フッ化ウランの輸送は通常固体の状態で行う。六フッ化ウラン用の容器やパッキングなどでは厳重な防湿と密封性が必要であり、また容器自体の臨界安全管理、放射線遮へい、温度・圧力管理の設計もなされる。


<登録年月> 2007年02月

<用語辞書ダウンロード>PDFダウンロード



JAEA JAEAトップページへ ATOMICA ATOMICAトップページへ