放射能汚染を除染剤薬液の化学反応により除去あるいは低減させること。化学除染の有利な特徴は、直接汚染箇所を除染できない配管ラインの内部汚染や、分解することの困難な原子炉系機器の内部汚染などの直接手の届かない部分の汚染除去にも、除染剤薬液を注入、循環、排出することで除染が行えることである。化学除染液は、放射性汚染核種および核分裂生成物等の有無、材料の種類や腐食性なども考慮して、多くの種類が開発されている。代表的な除染液は、酸除染液、酸塩類除染液、過酸化シュウ酸除染液、アルカリ過マンガン酸塩除染液などに大別される。