電力需要地内で複数の分散型電源や電力貯蔵システムを組み合わせ、分散型電源の発電量を需要状況に合わせて制御し、電力の地域自給を可能とする小規模の電力供給網のことを「マイクログリッド」という。新エネルギーなどの分散型電源や需要設備で構成され、一つの集合体として電力系統に連結する発電方式である。マイクログリッドによってネットワーク化された分散型エネルギーシステムには、(1)電気や熱を使う場所の近くで発電するので、送電線で長い距離を運ぶ必要がなく、送電設備投資などの大規模なインフラ投資と送電損失を回避することができる、(2)送電網が寸断されて大規模停電に繋がらないよう、災害リスク分散型のシステムとして、社会活動の機能停止に至る災害リスクを防止するなどのメリットがある。