advanced burner reactor. 米国エネルギー省(DOE)が2006年2月に発表したグローバル原子力エネルギー・パートナーシップ(GNEP)構想において、廃棄物量の最小化を図るためにプルトニウム及び他の超ウラン元素を効率的に燃焼させる炉概念。炉型は高速炉であるが、燃料の増殖ではなく、処分すべき廃棄物量の大幅な低減を目的とする点が日本の高速炉開発とは異なっている。当初は2014年に試験炉、2023年には標準炉の運転開始を目指していたが、2006年に2段階で進める方針に転換し、当面は軽水炉燃料の処理に係るサイクル施設等の開発を重点とし、高速炉による超ウラン元素の燃焼を行う先進燃焼サイクルシステムの導入は先送りとなった。さらに、2009年に発足したオバマ政権の下でGNEPの国内事業に対する予算は事実上なくなり、先進燃焼炉の構想も概ね消滅した。これにより、米国における軽水炉使用済燃料の処理方策はまったく不透明な状況となった。