PD資格試験

PD資格試験 ぴーでぃーしかくしけん

 溶接構造物等に発生したき裂の寸法測定及びこれに関わるき裂の検出の能力に関する超音波探傷試験システムを総合的に認証する制度。軽水型原子力発電プラントの供用期間中検査では、部材内部の検査が可能な超音波探傷試験が多く用いられている。近年、超音波探傷検査技術者資格に上乗せする形で超音波探傷試験システムの性能実証(PD:Performance Demonstration)が求められている。これは、わが国の沸騰水型軽水炉(BWR)の発電設備の再循環系で発生した応力腐食割れ(SCC)問題を契機として、ステンレス鋼配管溶接部に発生したSCCの深さ測定が重要な検査課題となったためである。PD資格試験では、軽水型原子力発電所用機器のオーステナイト系ステンレス鋼配管の突合せ溶接継手に発生したき裂高さ(深さ)の測定能力について、超音波探傷技術者の技量、探傷装置、手順書を一括した形で認証が与えられる。試験には実機大の模擬試験体に埋め込まれた割れを使用し、欠陥の存在を伏せた「ブラインド方式」で行われる。


<登録年月> 2012年01月

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