高強度場科学

高強度場科学 こうきょうどばかがく

 非常に強度の高いレーザー光が存在する環境下における物質の挙動等を調べる科学を「高強度場科学」あるいは「超高強度場科学」と呼ばれる。レーザーの強度は飛躍的に進歩し、最近ではレーザー出力(1秒あたりのエネルギー量)が10テラワット(TW)級で実験室に入る程度までに小型化されたものが市販され、また、1ペタ(PT)級の開発も進んでいる。このような高強度レーザーを個体やガスに照射するとそこに生まれる環境は、電場の強度で言えば数千億ボルト/cm、磁場で言えば数万テスラ、光が及ぼす光圧は数百億バールという一種の極限状態に近くなる。高強度場科学はこのような環境を使って、物質の構造や仕組みを探り、それに基づいた新しい技術や方法論を展開するとともに、空極的には、地上の実験室に宇宙初期の高密度・エネルギーの状況を実際に作り出そうというものである。


<登録年月> 2006年11月

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