コンパクトで省エネルギー型の次世代のコークス炉のことである。従来の1200℃のコークス炉に対して、あらかじめ石炭を350℃で急速加熱(低温乾留)し、850℃のコークス炉に導入することで20%の省エネを達成可能とする。また、コークス炉からのガス漏れ防止により、コークス製造に伴う発煙、臭気、発塵を防止できる。日本鉄鋼連盟の次世代コークス製造開発委員会が、1994年から2003年までの10年間、経済産業省からの支援を受け、財団法人石炭利用総合センターと共同で研究開発を行い、この新しいコークス製造技術を完成させた。同委員会では、現在、SCOPE21の実用化に向けた活動を行っている。21世紀の石炭利用技術の基本戦略としては、今後30年間を開発目標期間とし、2010年、2020年、2030年を節目とし、2010年までを「高効率化第2世代」、2010年から2020年を「高効率化ハイブリッド世代」、2020年以降2030年を目途として「ゼロエミッション世代(CO2等環境中への排出をゼロにする)」と位置付けている。SCOPE21は高効率化第2世代の開発計画に属する。