ネクローシス 壊死

壊死 えし

 necrosis. 一般に、身体の一部分を構成する細胞・組織・器官等の死を指す語であり、広義にネクローシスと壊死はほぼ同義に用いられる。細胞死の形態的特徴として、細胞核をはじめとする細胞内小器官を構成する膜の崩壊、細胞の膨化、細胞膜の破壊などが挙げられる。感染、物理的破壊、化学的損傷、血流の減少などによって細胞膜の破壊、内容物の漏洩が起こり、組織内においては炎症の原因となる。血流減少によるものを特に梗塞と呼ぶ。細胞の死でも、血球、皮膚、消化管の粘膜上皮のように正常な細胞、組織が補充され機能的な障害、組織学的異常を残さない場合がある。このように制御された細胞除去機能による細胞死の様式はアポトーシスと呼ばれ、ネクローシスとは区別される。この観点からは、高温、毒性物質、酸素欠乏、栄養欠乏など、非生理学的な要因で細胞が破壊し、炎症を伴う細胞融解が起きる現象がネクローシスである。ただし、細胞死の一様式の意味では、ネクローシスという用語のみが用いられ、壊死は用いられない。


<登録年月>
2010年10月




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