リスクインフォームドアプローチ

リスクインフォームドアプローチ りすくいんふぉーむどあぷろーち

 Risk Informed Approach (RIA)とは、プラントで起きると想定される事故を全てリストアップし、その発生割合と影響の大きさを定量的に評価して、その評価結果に基づいて安全規制や保守保全を計画するというものである。これによって科学的な根拠に基づいた合理的な安全規制や無駄のない保守保全計画を実現することができる。RIAでは次の3つの作業を行う。1つはイベントツリーの作成、2つ目はフォールトツリーの作成、3つ目は事故の影響評価である。イベントツリーの作成は、事故がどのような事象の因果関係として起きるのかを網羅的に整理して、ツリーの形で表現する。フォールトツリーは、運転データに基づいた個々の機器の故障率を用いて個々の事象の発生確率を計算し、それをツリーの形に表現するものである。事故の影響評価は、事故が発生した場合に、公衆に及ぼす影響の大きさを評価し、その発生確率の積の総和として算出する。これがプラントのリスクとなり、それが安全目標以内かどうかを評価する。もし、安全目標を超えたら、設計のやり直しをしなければならない。


<登録年月> 2006年09月

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