非在来型天然ガス資源

非在来型天然ガス資源 ひざいらいがたてんねんがすしげん

 存在は知られているが回収コストが高いためにまだほとんど商業生産されていない天然ガス資源をいう。地下の石炭層中に貯留されている炭層メタン(Coal-Bed Methane:CBM)、浸透性の低い地層中に存在する稠密地層ガス(Tight Formation Gas)、シベリアの永久凍土や大陸縁辺の海底に分布するメタンハイドレート(Methane Hydrate)などがある。天然ガスの利用は、輸送・貯蔵などの利用上の問題から石油に比べて遅れてスタートしたため、まだ需要の大部分を在来型天然ガス資源(油田系ガス及び水溶性ガス)で賄っている。しかし、低炭素燃料へのシフトが進む中で天然ガスの利用は世界的に急増しつつあり、石油と同様にグローバルな市場が形成されつつある。このような需要増加と在来型資源の高価格化の趨勢を踏まえて、非在来型天然ガス資源の商業生産、あるいは利用技術の開発も始まっている。例えば、CBMは米国、オーストラリア等の産炭国では既に商業生産が行われている。また、稠密地層ガス、メタンハイドレートについては低コストの回収方法が検討されている。


<登録年月> 2011年01月

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