Japanese Internet System for Calculation of Route Doses 航路線量計算システムは、国際線航空機に搭乗した際に受ける宇宙放射線による被ばくの量を計算表示するインターネットツールであり、放射線医学総合研究所によって開発され、2005年9月16日から一般に公開されている。航空機搭乗中は、地上で日常的にあびている自然放射線よりも強い宇宙放射線に曝される。そのため、パイロットや客室乗務員など頻繁に航空機に搭乗する職業人については、宇宙放射線による被ばくの健康への影響が懸念されている。このシステムは、画面に現れる世界地図上で出発空港と到着都市を指定すると、例えば、成田→ニューヨークでは81μSv(マイクロシーベルト)、成田→サンパウロでは112μSv、関空→ソウルでは5μSvなど、各路線の飛行で宇宙放射線によって被ばくすると推定される線量(航路線量)が画面に即時表示される。この計算は米国連邦航空局(FAA)が開発・提供しているCARI-6コードにより行われている。