これまでの日本の電力市場は、電気事業法により民間企業の参入が認められず、一定の電力会社による市場独占状態が続いてきた。しかし、諸外国の電力自由化の動き、国内の電気料金値下げに対する強い要望、日本の産業競争力の向上の観点から、1995年、大幅に電気事業法が改正された。改正では、電力市場に民間企業の自由な参入を認めて競争を発生させ、市場を活性化させるなどの電力の自由化を推し進める内容となっている。電力の自由化により、顧客が電気の購入先を自由に選べ、また、電力会社以外の事業者も発電し販売できることとなる。2000年3月より、特別高圧の顧客から自由化が開始され、2005年4月には、小規模工場やコンビニなどの小さな商店、一般の家庭を除くほとんど全ての顧客が自由に電気の購入先を選べるようになった。一般の家庭までの全面自由化については、2007年から検討が始められる見込みとなっている。