バイナリー式地熱発電

バイナリー式地熱発電 ばいなりーしきちねつはつでん

 地熱発電の方式の一つで、水よりも低沸点の媒体を熱水で沸騰させ、その圧力でタービンを回して発電する方式。従来の地熱発電は地下から噴出する蒸気を利用する方式であり、蒸気とともに噴出する熱水は発電に利用されずに地下に還元されていた。また、熱水や蒸気の噴出力が弱い、温度の低い地下貯留層(150〜200℃)は利用されていない。バイナリー式地熱発電は、熱水の持つエネルギーをアンモニア、ペンタン等の低沸点の媒体に伝え、高圧の媒体蒸気を作り出し、その蒸気によってタービンを駆動して発電する。加熱源系統と媒体系統の二つの熱サイクルを利用して発電するので、バイナリー(binary)発電と呼ばれる。従来システムに比べて発電効率が低く大出力プラントには向かないが、低温の地熱が有効利用でき、設置可能な地点が多いという特長がある。


<登録年月> 2012年01月

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