サトウキビやトウモロコシなど植物原料を搾った汁を発酵させ、蒸留して作られたエタノール(エチルアルコール)をバイオエタノールという。環境省はCO2対策からこのバイオエタノールを自動車の燃料用として段階的に活用することを考え、2030年までに国内で使用される自動車のガソリンの全量をバイオエタノール10%混合に切り替える方針を決めた。バイオエタノールの燃焼時に出るCO2は「植物が生育中に吸収したものの再放出」との考えから京都議定書では温室効果ガスとカウントされない。バイオエタノール入りガソリンへの切り替えによって2030年までにCO2の削減量は約1千万トンと試算されている。また、2030年時点におけるバイオエタノール導入量は原油換算で220万リットルと見込んでいる。主に米国、ブラジルにおいてバイオエタノールの生産が進められ、自動車用燃料として普及している。