コールチェーンとは、採掘されてから需要者の手元に到着するまでの石炭の一連の流れのことをいう。
石炭が需要者の手元に到着するまでには、採掘された原炭が選炭工程を経て製品炭となり、内陸輸送(山元から積地まで)、外航輸送(産炭国から消費国まで)および内航・内陸輸送(中継基地から消費者まで)を経て工場に納入されるという過程を経る。輸送方法が変わるごとに積み替え施設が必要となるが、その流れは一連の鎖のように連続したものでなければならない。鎖のどこかの部分でその機能を失うと、石炭の流れは中断する。これを防止するには各施設の機能を整備するとともに、山元および積替え箇所ごとにかなりの貯炭を持つことが必要である。このような石炭の一連の流れは、コールチェーン(coal chain)と呼ばれ、石炭の需要増大とともにその完備が強調されてきている。図1はコールチェーンの概念図である。