生産分与契約

生産分与契約 せいさんぶんよけいやく

 production sharing contract 1960年代前半からインドネシアで普及し、その後、産油各国で採り入れられた石油探鉱開発契約の一種である。PS契約と略称される。PS契約では従来の利益配分方式の探鉱開発契約と異なり、生産物自体を産油国と外国石油会社間で分けあう。外国会社は産油国または産油国国営会社の作業請負人として作業を行い、併せて必要な資金と技術を提供する。探鉱の結果、商業規模の石油の発見があった場合、生産物から現物で投下資金を回収する。通常、実費相当分はコスト原油として先取りでき、コスト回収後の原油を産油国と外国石油会社間で分けあう。一般的には「コスト回収枠」が定められており、毎年の生産量の一定割合からのみコストの回収が可能である(回収できない部分は翌年以降に繰り越す)。1970年のエジプトに次いで、ペルー、ボリビア、リビア等でPS契約が締結された。近年ではサウジアラビアに匹敵する埋蔵量を持つカスピ海周辺のカザフスタン、アゼルバイジャン等で、外資受け入れの法整備がなされ、既発見未開発油田を中心に外資とのPS契約が成立している。


<登録年月> 2006年05月

<用語辞書ダウンロード>PDFダウンロード



JAEA JAEAトップページへ ATOMICA ATOMICAトップページへ