エネルギー回収型リニアック

エネルギー回収型リニアック えねるぎーかいしゅうがたりにあっく

 次世代(第4世代)放射光光源計画の一つでERL(Energy Recovery Linac)と略され、実現に向けた研究が進められている。方式はインジェクターからの電子ビームを超伝導リニアックで加速し、周回リングを一周させた後、超伝導リニアックで減速して廃棄する。電子ビームを減速する際に回収したエネルギーは次の電子ビームの加速に利用されるため「エネルギー回収型」(Energy Recovery)と呼ばれる。電子は長円形の軌道を走るので、既存のリング型光源(SPring-8等)と同じように多くの放射光ビームラインを作ることができる。電子は軌道を1回しか回らないので、ビームはぼけることなく短いパルスが実現でき、非常に輝度が高くレーザに近い光が得られる。多数のビームラインに高輝度・短パルスと言う先端的な光が供給でき、物質・生命科学の高度かつ多様なニーズに対応することが可能となる。


<登録年月> 2006年05月

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