軽水炉等の解体では、解体を容易にするために、初めに原位置での機器、系統除染を行うのが一般的である。これまでに各種除染方法が開発されている。DFD法はその一つである。諸外国の最近の廃止措置に即時解体が多くなった技術的な背景の一つにこの除染技術の確立があげられる。DFD法は、鉄系酸化物と母材をフッ化ホウ素酸(HBF4)で溶解し、過マンガン酸カリウム(KMnO4)でクロム系酸化物を溶解することで高い除染効果が得られる。すなわち、過マンガン酸カリウムとシュウ酸溶液を交互に使う酸化還元除染法にフッ化ホウ素酸(HBF4)を添加して、固着性酸化物を除去すると共に母材自体を溶出させる方法である。これは英国のBradtec社と米国電力研究所によって開発された。これまでにメインヤンキー炉、ビックロックポイント炉で実施され、良好な結果が得られている。