フェニックス

フェニックス ふぇにっくす

 Phenix フランスが建設した高速増殖炉の原型炉である。構成は原子炉主容器(ループ型の原子炉容器に対応)の中に、炉心と一緒に1次ナトリウム循環ポンプと中間熱交換器を収納し、1次ナトリウム冷却系配管を削除したものである。1次冷却系全体が1つの容器に収められ、コンパクトになっている。また原子炉建家が小さくできる。フェニックスは電気出力250MWで、ローヌ川下流のマルクールに建設された。1973年8月に臨界、翌1974年3月には全出力に達した。初期の炉心は半分が混合酸化物燃料(MOX)、残り半分が二酸化ウランであったが、1977年からすべて混合酸化物燃料が用いられている。運転を開始して、20年間の設計寿命に達したが、1994年3月から安全上の改造、補強工事を行い2009年までの運転延長が決まった。2003年より運転が再開され、主としてマイナーアクチニドや長寿命放射性廃棄物の核変換試験および将来のガス冷却高速炉開発のための照射試験が実施される。


<登録年月> 2006年04月

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