米国原子力規制委員会(USNRC)は、1982年から軽水炉の炉心損傷事故時の燃料損傷及び核分裂生成物(FP)放出の挙動に関する研究計画をSFD計画として進めていたが、1993年から苛酷事故(シビアアクシデント)に焦点を絞ったCSARP計画として継続した。この計画では、原子炉を用いた大規模燃料溶融進展実験並びに原子炉圧力容器健全性、格納容器内諸現象、原子炉格納容器健全性及びFP放出・移行挙動に関する大規模実験の他にシビアアクシデント詳細解析コードやソースターム総合評価コードの開発を実施してきた。本計画には、2000年時点で18カ国、26機関が参加しており、日本からは、SFD計画当時から2000年まで日本原子力研究所(現在の日本原子力研究開発機構)が参加して、入手した実験情報及び解析コードを研究に活用した。