BF3 chamber. ホウ素の同位体10Bが熱中性子と核反応を起こしやすい性質を利用した熱中性子用検出器。ホウ素は気体状の三フッ化化合物(BF3)の形で使用する。計数管は金属の円筒を陰極とし、その中心に張った細い芯線を陽極として内部にBF3ガスを充填する。入射中性子と10Bの原子核反応によりリチウムとα粒子が生成される。これらの粒子(主にα粒子)は荷電粒子なので、飛跡に沿ってガスの原子を電離する。この電離作用で得られた電気信号によって中性子が計測される。なお、10Bはホウ素の安定同位体で、天然存在比は19.9%(残りは11B)である。