周極深層水

周極深層水 しゅうきょくしんそうすい

 海水は表層水と光の届かない水深200m以上の深層水に大きく分かれ、この二層の海水は混じり合うことはほとんどない。表層水は地球規模で汚染がすすみ海流により速く移動しているが、深層水は組成、温度も表層水とは異なり太古の状態を保ち極めてゆっくり移動している。南極大陸と他の大陸の間には深さ4000mを超える深い海が広がって南極大陸を環状に取り巻いている。この部分の深層水を「周極深層水」と呼んでいる。地球温暖化に伴って南極の氷棚(氷床が海上にせり出し浮かんだ状態になっている部分)に暖かい周極深層水が到達し易くなって、氷棚の底面融解速度が上昇し氷床の流出量が増加し海面水位の上昇に結びつく可能性も指摘されている。


<登録年月> 2006年01月

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