SL-1事故

SL-1事故 えすえるわんじこ

 SL-1(Stationary Low-Power Reactor Number One)事故。米国の軍事用試験炉SL-1において原子炉停止中、運転員が誤って制御棒を引き抜いたために反応度が急激に添加され、原子炉が暴走状態となり、作業員3人が死亡した事故をいう。SL-1は軍事基地電源供給用の原子炉として開発が進められていた。1961年1月3日、原子炉停止中、3名の補修作業員が原子炉の起動に向けて制御棒を駆動機構に接続する作業を行っていた。5本の制御棒のうちの1本が誤って引き抜かれたため、+の反応度が急激に添加され原子炉が暴走状態となった。その結果、原子炉圧力容器及び炉心は殆ど完全に破壊され、作業員は3人とも死亡した。直接の死亡原因は爆発によるものであったが、現場での放射線線量は致死量に達していた。この事故はone rod stuck margin(ワンロッドスタックマージン:反応度価値の最も大きい制御棒1本が完全に引き抜かれても残りの制御棒で炉心を未臨界に維持できること)の基準(安全審査指針)策定のきっかけとなり、現在の原子炉に適用されている。


<登録年月>
2012年12月




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