局部被ばく

局部被ばく きょくぶひばく

 局部被ばく(local exposure)とは、放射線による外部被ばくにおいて、人体のある特定の部位が、他に比べて大きな被ばくを受ける場合をいう。強透過性放射線による比較的大きな距離を介した照射に対しては局部被ばくは問題とならず、全身に対する一様な被ばくと見なせる。しかしながら、放射線の線量は、照射距離が短くなるにつれて急激に増大する。局部被ばくは、放射性物質のごく近傍での被ばく、特に放射性物質の入っている容器等に直接人体の一部が接触するような場合に問題となる。例えば、グローブボックス等を利用した非密封放射性物質取扱作業や汚染した床面に立つ場合などが該当する。従って、通常、局部被ばくの対象部位は手指あるいは足等の四肢とされる。このような四肢の被ばくでは実効線量に対する寄与は小さく、主な対象組織は皮膚とされ(等価線量)、被ばく線量の測定評価は70μm線量当量について実施される。


<登録年月> 2005年11月

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