圧力逃し弁とは、原子炉圧力容器や管の圧力を下げることを目的とし、安全弁の作動を極力防止するために、安全弁の吹き出し圧力よりも低い圧力で作動する制御弁をいう。加圧水型原子炉(PWR)では加圧器に加圧器逃し弁(Power Operated Relief Valve:PORV)が取り付けられており、蒸気発生器には主蒸気逃し弁(Main Steam Relief Valve:MSRV)が取り付けられている。沸騰水型原子炉(BWR)では、逃し弁と安全弁の両機能を有する主蒸気逃し安全弁(Main Steam Safety Relief Valve:MSSRV)が主蒸気管に取り付けられている。これらの逃し弁PORV及びMSSRVからの蒸気は、それぞれ逃しタンク(Relief Tank)及び圧力抑制プール(Suppression Pool) へ流れ凝縮する。MSRVからの蒸気は大気に放出される。