SF6 フッ素と硫黄の化合物で、天然には存在せず、人工的工業的に生成される。優れた電気的絶縁性を持ち、安定性があり、人体に対して安全である。電気機器用では遮断器などの絶縁ガスとして用いられる。六フッ化硫黄は遮断器、変圧器などの軽量化コンパクト化に寄与しており、また、これに替わる絶縁用ガスが見つかっていないため、不可欠の絶縁用ガスになっている。ただ、温室効果ガスの一つで、地球温暖化係数は23,900とされている点が問題である。六フッ化硫黄は密閉された状態で用いられる場合が多いが、点検・取替時のガス回収装置の高性能化等により排出抑制の努力がなされている。日本における温室効果ガス排出量に占める六フッ化硫黄の割合は約0.4%である(2000年度)。