サルモネラ菌

サルモネラ菌 さるもねらきん

 サルモネラ属菌は腸内細菌の1つで、血清型により分類され、現在、約2,200種が知られている。すべてのサルモネラ菌が食中毒の原因になるかは不明であるが、食中毒に関与しているのは約100種くらいであると推定されている。サルモネラ属菌は主として飲食物を介して経口感染する病原菌である。サルモネラ菌の病原性は、次の3つに大別される。(1)ヒトのチフス、パラチフスの原因菌、(2)特定の動物種、特に幼令期のパラチフスの原因菌、(3)主にヒトの急性胃腸炎(食中毒)の起因菌。この他に、人、獣を通して広範囲に宿主を侵すものもあるが、以前から特に問題にされているのは、(3)のヒトの急性胃腸炎の原因菌である「サルモネラ・エンティリティデス菌」(S.enteritidis、SE菌)である。 サルモネラ菌は30〜40℃において極めて速く増殖する。5℃以下では死滅しないが増殖しないとされている。また、サルモネラ菌の熱抵抗性は弱く、60℃、20分間の加熱でほとんど死滅する。


<登録年月> 2005年11月

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