エンタルピー

エンタルピー えんたるぴー

 物質の内部エネルギーに(圧力)x(体積)の項を付加したものとして定義される。物質が局所的に保有するエネルギーとシステム全体に保有されるエネルギーを統一的に記述するのに便利な量である。圧力が一定の状態変化において、また均一かつ定常な管内流の場合には圧力変化があっても、外部から加えられた熱や仕事はエンタルピーの変化として表現できる。物質の重量で割った比エンタルピーは温度上昇や相変化とともに決まった量だけ増加するので、物質に固定された一種の温度目盛りと考えることもできる。なお、原子炉のパルス状出力変化に関連して「燃料エンタルピー」という量が使われるが、固体の場合は内部エネルギーと変わらない。


<登録年月> 1998年01月

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