エアロック扉

エアロック扉 えあろっくとびら

 原子炉施設や再処理施設等に設置する扉のうち、管理区域内から外部への放射性物質の漏洩を防止するため二重構造とした扉をいう。管理区域内の気圧は放射性物質の外部への漏洩を防ぐために常に安定した負圧(外部より低い気圧)に維持する必要がある。管理区域内の点検、補修等のための人や機材等の出入りは扉を介して行われるが、その際、一重の扉では開放時に大量の空気流入を伴い、扉の開閉も容易に行えない場合がある。また管理区域内の気圧が正常に保たれていない状態での出入りの際には放射性物質の外部への漏洩もありうる。このため、管理区域の出入り部に設ける扉は常に空気が管理区域内に流入するように配慮し、必要に応じて扉を二重に設置して二重の機密構造としている。二つの扉の間には、人や部材等のためのスペースが確保され、同時に両方の扉が開けられることがないようにインターロックされている。扉を開ける際には、その向こう側の環境と気圧が等しくなるように調整し、開閉が容易に行えるよう設計されている。


<登録年月> 2012年12月

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