立体刺入法

立体刺入法 りったいさしいれほう

 腫瘍の放射線治療を目的として、組織内照射を行う場合、通常、ヘアピン型線源はワイヤ状線源を幅12mmのヘアピン型に折り曲げた形状をしており、1平面刺入または2平面刺入の形で使用される。しかし、外陰部癌、直腸肛門部癌、膀胱癌、前立腺癌等の治療では、腫瘍の容積に応じた刺入法が必要となる。腫瘍の容積に対応した刺入法を立体刺入法という。刺入部位に適したテンプレート(刺入位置を正確に行うための器具)が市販されており、これを利用してガイド管を均等に刺入し、位置確認した後、Ir−192線源を置換刺入する。最近では、例えば舌ガンの組織内照射の場合、刺入線源が舌の動きに対応して動き、硬い腫瘍部分には線源を密に刺入れ、厚みの薄い治癒しやすい腫瘍部分には小さな線量を照射するような、線量の分布を調節することも試みられている。


<登録年月> 2005年08月

<用語辞書ダウンロード>PDFダウンロード



JAEA JAEAトップページへ ATOMICA ATOMICAトップページへ