一時刺入線源

一時刺入線源 いちじさしいれせんげん

 がんの放射線治療法のうち、小線源治療には幾つかの分類法がある。あらかじめ小線源の通り道となる中空の管を留置する腔内照射か、中空の針をがん病巣を貫いて刺しておく組織内照射、用いる線源の種類により短時間でたくさんの放射線をあてる“高線量率”と、比較的長い時間をかけて放射線をあてる“低線量率”等の分類がある。刺入時間による分類が、一時刺入と永久刺入である。一時刺入線源は一時刺入法で使用する放射線源を指す。組織内照射法における「一時刺入線源」は、かつてのラジウム−226線源に代わって金−198シード線源、セシウム−137針およびイリジウム−192線源のワイヤやシードリボン、ヘアピンが使用される傾向にあるが、特にイリジウム線源は「後充填法」で組織内線源刺入が行われるので、医療従事者の被ばくが従来の線源に比べて極めて少ない利点を持っている。


<登録年月> 2005年08月

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