後充填法

後充填法 ごじゅうてんほう

 後装填法ともいう。がんの放射線治療を行う際、体内のあらかじめ固定したアプリケータに模擬線源を挿入し、X線撮影などにより十分な位置確認を行なった後、小線源と交換する方法で、小線源を組織内に刺入する際に採用される。医療従事者の被ばくを少なくできる利点がある。この方法を用いても、小線源の挿入時、抜去時などの被ばくは避けられない。このため、適切な遮へい体の後方から遠隔操作によって小線源を移動する「遠隔操作式後充填法(RALS):Remote Afterloading System」が開発されている。後充填法の際に良く利用されるイリジウム−192は、ヘアピン、ワイヤ、シードアセンブリ等の形状で利用可能であるが、その半減期が約74日と短いので1年に数回線源を交換する必要がある。ヘアピン型線源は舌癌に、ワイヤ型線源とシードアセンブリ線源はその他広く頭頚部腫瘍、乳癌、外陰部癌などに対する組織内照射法として、あるいは腔内照射法として利用されている。最近では医療従事者の放射線被ばくをさらに低減できる遠隔操作式後充填法(RALS)が開発されている。


<登録年月> 2005年08月

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